(文献)抗認知症薬の使い分け(日本認知症ケア学会誌、11(4)と日本神経学会ガイドライン)
-
(2013.08.23)
一覧に戻る新薬の開発が認知症ケアにもたらすもの。中村 祐。日本認知症ケア学会誌、11(4)、2013にて、抗認知症薬4剤についてまとめられていました。
薬で認知症の進行を和らげることにより、ご本人の認知機能の低下への混乱と介護ケアを軽減させることにつながると期待と書かれていました。
レミニールは半減期が短いので、1日2回の服用となるが、副作用が生じた場合はすみやに軽減。液剤がある。
リバスタッチパッチは貼り薬。副作用が生じた場合、はがせばすみやかに軽減。海外ではレビー小体型認知症への有効性が証明。
アリセプトは半減期が長く、1日1回の服用で良いが、副作用が生じた場合に軽減しにくい。透析中の患者には難しい。
メマリーは他の3剤と作用機序が異なり、併用が可能。腎臓が悪いと副作用が出やすい。半減期は長い。BPSDの興奮などにも効果がある。
ケアに困難をきたす症状がある場合、作用機序が等しいアリセプトとレミニール、リバスタッチの中での切り替えは有効ではないか。切り替えには休薬期間をもうけないと書かれていました。
武田薬品工業様、資料提供ありがとうございました。
ガイドラインでは、重症度による使い分けが示されています。
http://www.neurology-jp.org/guidelinem/degl/sinkei_degl_2010_cqv-5.pdf