(図書5)介護施設、一般病院での認知症対応が明日から役立つBPSD初期対応ガイドラインより
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(2013.09.13)
一覧に戻るせん妄は身体状況の悪化に伴う意識障害であるが、BPSDは認知症ゆえの症状である。
せん妄は体の治療が、BPSDは非薬物療法が優先される。しかし、
一般病院において、急性の身体疾患の治療中のBPSDとしての緊急的な暴力には、やむを得ず、抑制と抗精神病薬に頼らざるを得ない場合がある。高齢者の薬物療法の原則は、薬物の種類、量、投与期間を最小限を頭に止めておかなければならない。
脳血管障害:リスパダール、セロクエル(糖尿病禁忌)を投与。抑肝散も焦燥などに効果がある場合がある。
心筋梗塞、心不全:抗精神病薬の循環器系への影響を考慮しつつ、リスパダールやジプレキサ(糖尿病禁忌)を投与。
肺炎:具体的な抗精神病薬は記されていない。抗生剤も含め、可能であれば、点滴ラインをなくしたいので、筋注か経口投与。
大腿骨頸部骨折:具体的な抗精神病薬は記されていない。管理上許される範囲で、自由度を上げる。痛みが興奮につながることもあるので、疼痛管理。
BPSD初期対応ガイドライン。ライフサイエンス社、2012。